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▼最低賃金全国一律化:鈴木常務取締役COO


少し前ですが、政府が「最低賃金全国一律化」へ向けて検討段階に入りました。
個人的には大賛成のこの方針。

 

一方で、きちんと守られるのか、
生存が難しくなる企業が出るのではないかといった懸念も生まれます。

 

首都圏の転職希望者(求人サイトに登録している人数)はログイン30日で絞っておよそ15万人
札幌ですと2万人、仙台2万人、大阪5万人、
福岡3万人と首都圏と地方で大きく異なります。(少し前にサクッと調べた数字です)
都市部でさえこの状況のため、地方になるとさらに厳しい状況になります。

 

地元で仕事をしたいけど、
賃金が安いといった課題からはこの方針が決まれば少しは収まるかもしれません。
しかしながら、地元で仕事したいけど「仕事がない」という課題解決にはなりません。

 

ITの発達により、私たちには様々な仕事の仕方を選択することが出来始めています。
在宅・リモートワーク、フルフレックス裁量労働などなど。
うまく利用すれば、地方でも十分に働くことが出来ます。

 

一方、この働き方では解決しない業界・業種も多々存在しますし、
地方でしか行えない事業も存在しています。
オフショアからニアショアの動きもある中この動きが本格始動した際、
メーカー系企業は大きく苦しむことになるかもしれません。

 

また、地方で仕事を行なっていたとしても都市部の方が「食・モノ・遊」に溢れているので
若手人材の都市部への流出は止まらないかもしれません。

 

結局のところ「目的と手段」をしっかりと設定する必要があり、
都市部よりも地方の方が魅力的と感じるだけの状況を
どのように構築するかの「目的」こそ大切になると考えます。

 

・コミュニティ
・環境
・地方創生
・縁故
・趣味

 

簡単に考えると上記が目的として想像できます。
とはいえ、自己解釈の強い若者たちが多い傾向の中、
果たしてこの目的に食いつくのか考えると疑念が残ります。
手段としての最賃一律化はあまりうまくいく予感がしません。

 

私たちは「地方創生」を行なっていくことは日本で事業をする上で必須と考えております。
今すぐ、最良のアイディアが提示できないことについては恥ずかしくもありますが
何かできることはないかと常に模索しております。

 

話が逸れてしまいましたが、最低賃金同一化には基本賛成。
そして地方の過疎化を止めるだけの大きな要素にはなりづらいと考えるものの、
一方で行政側が動き出した。
という点では大きな進歩ではないでしょうか。

 

恐ろしいほどのスピードで市場変化が起きている今私たちは
常に何を取捨選択するかの岐路に立たされ続けます。
社会のために何ができるのかを基本軸にしながら日々の選択を行い続ける必要性を強く感じます。

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